「健康で長生き」を支える毎年・毎月の予防
ペットは自分で健康管理をすることができないため、飼い主様による健康管理がとても重要になります。
正しい時期にワクチンを接種をしたり、予防薬を使用することで、恐ろしい伝染病を事前に防ぐことができます。
大切な家族にいつまでも元気に過ごしてもらうためには、しっかりとした予防への取り組みが必要です。
フィラリア予防(毎月の予防)
ワンちゃんのフィラリア予防していますか?
フィラリアは「犬糸状虫」とも呼ばれる寄生虫です。20~30cmくらいの体長で、そうめんのような形状をしています。蚊の媒介によって感染し、消化管や心臓・肺などに寄生します。それにより、血尿や呼吸困難を引き起こし、時には死に至ることもあります。
月1回定期的に予防薬を内服し、感染幼虫が血管の中に入るのを投薬によって防ぐ必要があります。
※当院では左のようなカードにより、愛犬の健康管理を行っています。
最近ではネコちゃんにも・・・
最近ではネコちゃんにもフィラリアが感染することがわかっています。
ワンちゃんと同じく予防することができますので一度スタッフにおたずね下さい。
ワクチン(毎年の予防)
犬のワクチン
狂犬病ワクチン
狂犬病ワクチンの接種は、法律により義務付けられています。
生後91日後の犬は、年1回の予防注射と、生涯1回の保健所や役所への届出が必要です。
ワクチン接種の際に受け取った鑑札・注射済票は、名札代わりともなりますので首輪などにつけてください。
また、登録内容に変更があった場合には、必ずお住まいの市町村の役所へ届出をしてください。
豊田市動物愛護センター: 0565-42-2533
犬の混合ワクチン注射
ワクチンには、ジステンパーやパルボウイルス、レプトスピラなど、いくつかの種類があります。仔犬の時期は3 回、1 歳以上の犬は年 1 回の接種を推奨しています。
- 犬パルボウイルス感染症
- 死亡率の高い恐ろしい病気です。心筋型と腸炎型があります。
- 犬ジステンパー
- 発熱・下痢・麻痺症状などを引き起こします。1歳以下の子犬に多く見られます。
- 犬パラインフルエンザウイルス感染症
- 風邪に似た症状が表れる呼吸器病です。
他の病原体と合併症を起こすことがあります。 - 犬コロナウイルス感染病
- 腸炎による下痢や嘔吐を引き起こします。
パルボウイルスとの混合感染もあるため、特に注意が必要です。 - 犬アデノウイルス(2型)感染症
- 高熱や肺炎・扁桃炎などを引き起こします。呼吸器の病気です。
- 犬伝染性肝炎
- 肝炎の症状と共に、目が青白く濁るなどの症状も表れます。
- 犬レプトスピラ症
- 腎臓や胃腸が冒される病気です。黄疸出血型では、歯肉から血が出たり黄疸が出たりします。カニコーラ型では、嘔吐や下痢症状が表れます。
人間にも伝染する可能性があり、特に注意が必要です。
猫のワクチン
猫のワクチン注射
感染症から猫を守る3種混合ワクチン(ヘルペスウィルス、カリシウィルス、パルボウィルス)は、すべての猫に接種することを推奨しています。子猫の時期は年に2回、1歳以上の猫は年1回です。
その他に、猫伝染性白血病、猫エイズのワクチンがありますが、その接種についてはご相談ください。
- 猫汎白血球減少症
- パルボウイルスの一種によるウィルス感染によって引き起こされる病気です。
白血球が減少し、食欲低下と嘔吐・下痢・脱水症状を引き起こします。猫伝染性腸炎とも呼ばれます。 - 猫上気道感染症
- 風邪のような症状の呼吸器の病気です。ヘルペスウイルスによる猫ウイルス性鼻気管炎と、カリシウイルスによる猫カリシウイルス感染症があります。
- 猫白血病ウイルス感染症
- 感染猫の唾液や鼻汁などから接触感染するウイルスです。
白血病や貧血、免疫力低下、リンパ腫、流産、腎臓病など様々な病気を併発します。
これらのワクチンは、生後50~60日ごろに1回目の接種をします。
その後も子犬・子猫のときに2回、その後も免疫強化のため年1回の追加接種が必要です。
接種するワクチンの種類や時期は、年齢や生活習慣などにより変わってきます。
また、様々な種類の混合ワクチンがございますので、よく相談の上接種を行います。
ワクチン接種時の注意:当院での対応
ワクチン接種後は各種アレルギーに注意が必要です。
注射後いつもと違う食事やおやつを与えたり、激しい運動などを行ったりするとアレルギー症状を起こすことがありますのでワクチン後は安静に過ごしましょう。接種の際の注意点として当院では午前中のワクチン接種を推奨しています。午後はご自宅で静かに様子を見ていただき、もし問題などが起こったときも、当日中に再度病院へお越しいただけます。
健康診断を受けましょう!
元気に長生きするポイントは、健康検査による疾患の早期発見です。
5歳を超えるワンちゃん・ネコちゃんには、さまざまな疾患が潜んでいます。
ワンちゃん・ネコちゃんは、生まれて最初の1年で人間でいえば17歳くらいにまで成長し、その後は1年で人間の4歳分、年を取ると言われています!
人間以上に年1回の健康診断が大切です。
マイクロチップ
動物愛護管理法では犬や猫などの飼い主様は、マイクロチップの装着等を行うべき旨が定められています。
災害時ペットとはぐれてしまった場合、個体識別番号のあるマイクロチップを埋め込んでおくことで、収容施設等で飼い主様を探すことができます。
装着は専用の注射器を使用して行います。
年齢に関係なく装着することができますので、一度ご相談ください。